Я

家にいるのは辛い。 だから毎日のように何処かへ出かけてなるべく顔を合わせない、そんな日々がもうずっと続いている。原因はわかっている。お互いがお互いを、腫れ物に触るかのように接する家。卑屈になって自己嫌悪に陥る家。
外見は良い。幸せな家族そのものだ。
自由に伴う責任を無視などしていない。だけど、その重さと今ここにある重さを天秤にかけたとき、ひとつ心に決めたことがある。